4月~6月は国で定められた狂犬病の予防注射期間です。
日本では、犬の飼主には飼い犬の登録と毎年の狂犬病予防接種が義務づけられています。
この狂犬病、現在の日本国内では感染・発症はありません。
それなのに予防接種が必要なのは何故でしょうか。

それは、狂犬病が発症するとほぼ100%死に至る危険な病気であり、いつ日本に入って来てもおかしくない病気だからです。
日本を囲むアジアは特に狂犬病の発生が多い地域で、年間推定30,000人が狂犬病で死亡しています(WHO)。
狂犬病が清浄化されていた台湾で、52年ぶりにイタチアナグマに狂犬病が見つかった例もあります(2013年)。
また、狂犬病は犬のみに感染するわけではなく、ネコやアライグマ、リスなど哺乳類全般に感染する病気なので、仮に狂犬病が国内に侵入するとして、それを運んでくる動物がなんであるかの予測もできません。

それでは、なぜ犬のみで予防接種が義務付けられているのか、それは人への狂犬病感染の99%が犬によるものだからです。
犬は狂犬病の感受性が高く、国内に狂犬病の侵入を許せば予防していない犬で一気に広まってしまう可能性があります。

そして、鳥インフルエンザが出るとその地域の鳥は処分され、口蹄疫(牛の伝染病)が出れば牛が処分されるように、もし国内で狂犬病が出たときに、「じゃあ地域の犬は全部処分ね」と言えるでしょうか。
いつ入ってくるかわからない狂犬病でパニックにならないよう、大事な家族(犬)を守れるように、狂犬病の予防接種を受けましょう!
 
 
 
参考:厚生労働省『狂犬病に関するQandAについて』

分かりやすいです、読んでみてください☆